boom_yume_jk先日、
THE BOOMのデビュー20周年を記念した野外ライブ(日比谷・野音)に写真家の津留崎健さんとお邪魔してきました。
(左の写真は最新シングルCD
「夢から醒めて/
All of Everything」)


ボーカルの宮沢和史さんはフライフィッシングが大好きで、『
FlyFisher』や『Fly102』にもたびたびご登場いただいています。

ライブは今にも雨が落ちそうな、渓流釣りにはイイけど野外ライブには?という空の下、夕方に幕開けしました。

偶然ですが、私事で恐縮ながら20年という月日は僕にとっても特別な意味をもつ時間の区切りです。

つり人社にアルバイトで入ったのが1988年。

1年後に社員になり、今年で20年という時をこの会社で過ごしてきたことになります。

20年の約3分の1を『FlyFisher』の編集に打ち込みました。そのなかで宮沢さんと知り合う貴重な機会を頂き、今日のこの日につながっています。

 

ライブはじわじわと身体が温まってくる素敵なものでした。

印象的だったのは、初期の歌への観客の反応が特に大きかったこと。それはファン歴の長い人がいかに多いかを物語っていました。

情報が情報を次々に押し流す現代の使い捨て社会。音楽もまた気軽にダウンロードされ、飽きればすぐに聴き捨てられ忘れ去られるこんにちに、そういうファンがいて、支持し続けてくれることがどれほど素晴らしいことか。


 
やがて会場のまわりが闇に包まれたころ、
音楽と歓声はひとつになって会場に満ちあふれました。
目を閉じてその中に身をゆだねると、
そのとき暗闇の中に小さな灯火が生まれる感じがしました。
それはどんなに遠くからでも見失うことのない、
人の魂を照らし出す灯火です。

 僕はふと、自分の仕事のことを思っていました。

僕がいるつり人社も、ファンの読者の方々に支えられて
今があるはずなのだという当たり前のことに、
改めて気づかされたのです。

雑誌と違って、単行本は一冊一冊の勝負。

でも、だからこそ釣りの魅力を伝えられる本を
これからも作っていこう。

読者の方が発売日を待ち焦がれるような、
そんな本を作りたいと思うのです。


子どものころ、夢中で何度も読んだあの本のような一冊を。