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日経ナショナルジオグラフィック社の大河原暢彦様から本を戴きました。
世界を変えた100日
同社は世界最高峰のクォリティーを誇る自然地理誌『ナショナジオグラフィック』の日本版の版元。
大河原様は同誌編集長、同社社長を経て今春から顧問を務めておられます。フライフィッシングがお好きなことから、ときどき会ってお話する機会を賜っています。
それにしてもこの本…帯が4C刷り(しかも紙もよいものを使っておられる)というだけで装丁フェチの僕は一発KOされました。コメントは佐藤優さん。
「世界は明日、変わるかもしれない。」カッコいいなあ。
カバーの装丁も素敵です。
内容ですが、”ナショジオ”らしくタイトルの「世界を変えた100日」を、カメラ・アイを通して切り取って見せています。ジャンルは政治・社会・戦争・人の偉業・病・音楽・飢餓・宇宙…と非常に多岐。それらの写真の1枚1枚が凄い。
たった1枚の写真が見る人に「歴史の一瞬」を語りかけてくる。
写真のもつ力を再確認させてくれる本です。


さてさてそれでは今週のピカイチ本のご紹介に参りましょう。

tanagaoたなご大名
弊社が誇る、隠れた名著シリーズ&ファン多し「つり人ノベルズ」シリーズからのエントリーです。

実は昨日、会社帰りの電車の中で読みました(笑)。いや、新書サイズなので読みやすいんですよこれが。

そして、面白い!

本書は表題の「たなご大名」ほか、「百両の鮎」「鮎物語」「幕末横道伝」「いいか、喜助」の5編が収められた短編小説集です。

内容は…
釣りとは人が魚を釣るもの。ところが本書ではそれがあべこべというか、登場人物が次々に釣りに「釣られて」いく。自分たちの運命を左右・翻弄されていくのです。
そういえば僕たちも魚を釣ってるつもりで、本当は自分たちが釣りという遊びのもつ一種の魔力に釣られちゃっているのかもしれません。
たなご釣りに熱を上げる殿様に振り回される家来たち。脱藩した武士と釣りの意外な出会い。「釣れない」鮎を釣ろうとする男。釣り好きな旦那の「釣りのお供」を務める使用人。著者は各編に登場する人間たちを、釣りを通して、人が本来もつ哀しみを織り交ぜながら面白おかしく生き生きと描写します。

読書の釣りも、いいものですよ。
たなご大名
新書版 定価:998円(税込)

今週のピカイチ度 ★★
タイトルコピーに技あり度 ★★★
武士もなかなか大変だ度