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日経ナショナルジオグラフィック社で顧問を務めておられる
大河原暢彦様から同社の新刊を頂戴しました。

『プラネット ウォーカー』ジョン・フランシス(尾澤和幸 訳)
定価:1890円(税込)
日経ナショナルジオグラフィック社


主人公(著者)は、1971年にサンフランシスコ湾で起きた
原油流出事故を目撃したことをきっかけに、車に乗ることを止め、
徒歩の生活を始めるとともに、さらに数年後には、周囲との
言い争いを避けるために口を聞くことも止めてしまう。
だからといって家に引きこもるわけではなく、
自分なりの流儀で、社会と真正面からかかわっていく…。

まだ読んでいる途中ですが、
自宅から160キロ先にある大学から講義の依頼が来ると、
予定日の5日前に徒歩でそこに向かったりと、
なかなか衝撃的な著者の毎日が綴られています。
20世紀後半の社会で、18世紀産業革命以前の暮らしを
しようとするとどうなるのか?的なドキドキ感とともに、
著者が次々に体験していく新鮮な感動が読み手にも伝わって
きます。
しかしこの人、これからどうなるんでしょうね…。

読んでいてひとつ、ふと思ったことがあります。
本の中では、彼が車に乗らず言葉も話さないことで、
当然ながら周囲の人間が怒ったり戸惑ったり彼を認めたりします。
でもそれは、立場や方法はどうあれ、ヒトとヒトがお互いにコミットメント
しようとする姿勢の結果であり、基本的に相手の個性や人格を
認め合っているからこその反応なのだと感じ取れます。
そのように個人を大切にし合う国民が、国外では軍隊を派遣して
大勢の人を遠くから殺しそれを(どんな理由があろうと)正当化
しているのは、どういうことなのだろう…?と。

さて。
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実は上記の本を頂戴した折に、弊社の新刊
「あの谷のむこうに」を贈呈差し上げました。
数日後、電話でお話する機会があり、

「小野君、あれは、フィクションなの?」
「境目の見えないノンフィクション&フィクションです(笑)」
「そうか…うまい(小説だ)ね」

著者=村田さん独特の文章スタイルを楽しんでいただいている
ようで、就寝前に読んでくださっているということと、本の手触り感が
いいという話に、編集者としてとてもうれしい思いがしました。

みなさまもどうぞ、お休み前にいかがですか。
全国の書店、釣具店ならびに弊社でも市販開始となりました!

お求めはこちらから。ただいま全国送料ほぼ無料でお届けできます!
「あの谷のむこうに」
定価:1680円(税込)