書籍の棚から

つり人社書籍編集長Oがお送りする折々のおすすめ単行本情報。 内容はもちろん、本のオビや自社広告には書けなかったこと、 制作現場のコボレ話などを交えて紹介していきます。新刊だけが本じゃない! ときどきの息抜きコラム「今週のちょっと寄り道」もどうぞ。

2012年04月

飯田純男さん、平井幹二さんが自著の内容を動画でアピール!

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『沖釣りがある日突然上手くなる カワハギ・マルイカ編』飯田純男 著
四六判並製144P 定価:998円(税込)

『グレ釣りがある日突然上手くなる』平井幹二 著
四六判並製128P 定価:998円(税込)

好評発売中のこちら2冊ですが、
著者自らが本の内容等についてアピールする動画が
釣りポータルサイトの「いいつり人ドットジェーピー」
今晩UPされる予定です。
(国際フィッシングショー会場で収録)

どうぞご覧ください!

4月の新刊書籍、お買い求めになれます

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『チヌカカリ釣りがある日突然上手くなる』
兼松伸行 著
四六判並製144P 定価:998円(税込み)



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『決定版 コイ釣り入門』
山本和由 著
A5判並製128P 定価:1365円(税込)


かねてからお知らせしていた上記の2冊が
弊社WEB「いいつり人ドットジェーピー」でも
お買い求めいただけるようになりました!

下記書名をクリックするとそれぞれのお買物ページへ
移動します。どうぞよろしくお願いします!!

『チヌカカリ釣りがある日突然上手くなる』

『決定版 コイ釣り入門』

拝啓TV様。『浮世絵 一竿百趣』(金森直治)について思うこと


釣りの専門出版社である弊社には、
それこそさまざまな「釣りの本」があります。
なかでも珍なるものの代表といえば…

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『浮世絵 一竿百趣』 金森直治 著
B5判並製208P 定価:3360円(税込)


世に浮世絵の本は数あれど、
魚釣りにテーマを絞ったものでは本書が唯一。
こんな本は間違いなく世界に二冊とありません。

現在も月刊『つり人』誌上で「つり人浮世絵これくしょん」
という連載をお持ちの著者・金森直治さんは
本書に収載した浮世絵の数々について、
「集めた、というより溜まっちゃったというのがホンネである」
サラリと書かれています。実にスマートな謙遜です。

浮世絵のひとつひとつには
金森さんの解説と俳句が添えられているのですが、
それがとても飄々とした語り口でつい引き込まれていきます。

本書のエントランスには、
東京・御茶ノ水を描いた浮世絵をバックに
著者のこんな「ごあいさつ」が記されています。


美女、町人、役者、お殿様、
果ては伝説上の人物まで、
老若男女・身分を問わず
大胆な構図と鮮やかな色彩で
描き出される浮世絵の世界。
おや? 彼も彼女も手には、
なぜか釣り竿が……。
「釣り」のある絵を求めて三十数年、
気がつけば世にもユニークな
コレクションが出来上がっていた。
当時のあらゆるものを描いた浮世絵だから、
こんな一冊があってもよいと思う。
よろしければしばしの間
お付き合い願いたい。

さあ、それでは私たちも竿を片手に
景色の中へ入ってゆこうか……。


どうですか?素敵でしょう。
お茶の世界では、茶道の精神を感じさせてくれる
道具を差して「茶がある」「茶味がある」などと言ったりするそうです。

「釣り」のある…もまた、
金森さんならではの味のある表現といえるでしょう。

ところで、かようにユニークな内容のせいか、
本書はたびたびTV局(の制作事務所)から
「お声」がかかります。その内容はどれも同じで、
「本の浮世絵を番組で使わせてもらいたい」というもの。
こちらもまあ本の宣伝にもなるので、
クレジット等の条件と引き換えにOKを出すことが多い。

でもね。
著者の金森さんにお話をうかがいたいというリクエストは
今まで一回もありません。

ここでようやく今回のブログタイトルの話になるのですが、
TV局(の制作事務所)の皆さま、
『浮世絵 一竿百趣』にたびたびご着目いただき、
まことにありがとう存じます。
番組で本書の浮世絵をご紹介いただけるなど、
大変光栄に存じます…

しかし、本書を何かの便利帳のようにお使いいただくのも
結構ですが、一度くらいは著者にインタビューなさってみては
いかがでしょうか。

金森さんは本書に収載したコレクションについて
このように記されています。

 「釣りが好きでスポーツ紙や雑誌に拙稿を続けていた昭和四十年頃、
釣りの古文献や資料を集め始めた。釣りの古文などはタダみたいな
もので面白いように集まった。しかし関連して魚の本や海・川・湖沼の
本など古書集めは際限ないものである。
 蒐集には古書店めぐりが本道なのだが、東京はじめ各地の店や
即売展から送られてくる販売目録でも随分買ったものだった。
そしてこうした中に版画なども扱うところがあり、小さな写真をルーペで
拡大して釣り竿を見つけると注文したのである。
 遅々たる歩みだが三十数年、よく続いたものである。ポケットマネーの
範囲内で、という原則を守ったのもよかったと思う。もちろんリミットを
越えた買物をして家人に睨まれたことも珍しくないが――
したがって北斎の名品が現われても春信の優品をすすめられても、
見送らざるを得なかったのである。
 

本書には確かに、いわゆる浮世絵の名品、絶品の類は登場しません。
しかしその代わり、お金をいくら積んでも買えない
「血の通ったコレクション」がここには揃っています。
趣味を生きるとはどういうことなのか、
そういうことに対するリスペクトがあれば、
自ずと著者にもスポットを当てたくなると思うんだけどなあ。

いかがでしょうか。






 

奥本昌夫さんの『北海道の鱒釣り』が増刷になりました!

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『北海道の鱒釣り』
奥本昌夫 著
A5判並製272P 定価:1890円(税込)


釣りの読みものは売れない。
それは、今までずっと認めたくない事実でした。
重い重い事実でした。

「釣りブンガクなんてホントはないんだ」

愛憎混じってそんなことを呟いた日もありました。
つい昨日もそう言っていた気がします。


でも。
価値あるものはいつか光が当たる日がくるって、
本当だったんですね。

「Oさ〜ん。コレ、判子お願いします」
今日のお昼、経理部長が増刷手配の書類を持ってこられた。
お、うれしー何が増刷になるの?


『北海道の鱒釣り』
奥本昌夫

とそこには印字されていた。
一瞬我が目を疑いました。
「本当ですか?」と問いました。
「本当です」と部長は言います。

なんだか夢を見ているようで、
営業部の担当にも電話で聞くと、
「本当っす!」

…………!!!!!!



『北海道の鱒釣り』って、本当にイイ本なんです。
北海道のトラウトフィールドを丹念に歩いてきた著者が、
自然の声に耳を傾け、独自の視点で書き綴った渾身の処女作。
そのひとつひとつに北海道の鱒釣りの物語があり、旅があります。
苦労して撮った写真も多数挿入。


『北海道の鱒釣り』を買って応援してくれた全国の皆様、
本当にありがとうございました。
皆様のおかげで増刷することができました。
もう泣きそうです。

まだの方は、この機会にぜひご一読ください!
(詳細は冒頭のグリーンの書名文字をクリックしてください。
弊社HPの紹介ページに移動します)

そして、奥本さん。
増刷本当におめでとうございます!



THE BOOMファンクラブ会報誌『エセコミ』について



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とても繊細な色合いの空が印象的な表紙です。
おそらく表面に加工をしていないため、
しっとりとした紙の手触り感がとても心地いい。

『エセコミ』

写真の本は「島唄」で有名なバンド、
THE BOOM
のファンクラブ会員向け冊子です。


どうしてそんなものが手元にあるのかというと、
定期誌の『FlyFisher』や『Fly102』というムックの
編集をしていた頃、ボーカルの宮沢和史さんを
取材させていただいたことがきっかけでその後も
お付き合いをさせていただいているという次第です。


この『エセコミ』ですが冊子といっても
今号のでいうと56ページもあります。

今号のテーマは「世界が変わったあとに」。

読み応えがあります。
興味のある方はTHE BOOMのファンクラブサイトまでどうぞ。
https://member.fanscope.com/v3/boom/system/auth/
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ボーカルの宮沢和史さんは現在、
「寄り道四十七次〜花鳥風月」と題した

弾き語りコンサートを全国で開催中。詳細はこちらです。

http://www.theboom.jp/system/contents/5845/


うわさでは、移動の合間にときどき
フライフィッシングも楽しまれているそうな…。

 

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