読者の皆さま、シルバーウイークは
いかが過ごされましたでしょうか。
今回は、絵本のように楽しい一冊をご紹介しましょう。
「ペーパー・フライズ」というタイトルの本書は、
フライタイイングを紙でやってみたら?
というユニークな内容。
上は発売当初の本の帯です(クリックで大きくなります)。
この、切り絵アートもため息ものですが、もっとスゴイのが、
その下に写っている「影」。
もしも自分が魚で、水面のドライフライを下から見たら、
こんなシルエットに見えるに違いない!
切り絵が織り成す影絵のアートという、
世界でも類を見ない、とんでもなく独創的な世界が
展開されていきます。
著者の神谷利男さんは、商業デザインの仕事をなさる
かたわら、「サカナヘンノヒトタチ」という名前の
面白い展覧会を毎年主催されていて、
ある年の自分の展示品用にこの「ペーパー・フライ」を
思いつきました。そして、展示の際にライトアップしてみると、
「あっ…この影。めっちゃリアルやん」
そう、まさにコロンブスの卵というか、素晴らしい偶然の
発見があったのです。
それにしても、どうやったらこんな切り絵ができるのでしょう。
しかも、そこに光を当てた時にできる影が、ちゃんとフライの
シルエットになるという…。
ご本人に聞くと、
「…なんででしょうね」とただ笑っておられました。
「なんとなく、できるんですよね〜」とも。
すすす、すごい…。まさに才能です。
というわけで、本書には30の切り絵&影絵フライが
収録されているのですが、内容はそれだけに留まりません。
1つ1つの作品に、実際のフライのほか、
著者のフェバリットタックル(垂涎モノです)と、
印象的なエッセイが綴られているのです。
とにかく素敵なデザインに目のない人、
オリジナルな感性に惹かれる人には、
迷わずこの本をお勧めします。
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ペーパー・フライズ
神谷利男 著
A5判並製80P
定価:1470円(税込)
今週のピカイチ度★★★
世界に二つとない独創度★★★
個人的に「フライのベストBOOK10」入り度★★★
★3つで最高